永字八法 2012年8月 永字八法を学びながら、紙質の違いを体感しよう! 手漉きの,機械漉きの、日本製の,中国製の、白いの,茶色っぽいの、つるつるの,ざらざらの・・・ 10種10枚の半紙に「永」を書きました。 「点」が上手く書けず、100個以上「点」を書き込んだり、 「右はらい」に苦戦して、半紙に穴が空くまで重ね書きしたり、 みんな、「永」が上手く書けたら他の漢字も上手くなると聴いて、いつも以上に真剣に点画の練習に励みました(^^) 戻る |
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永字八法とは、「永」という字には楷書の基本となる八種の点画テンカクが全て含まれているとし、「永」の字によってその運筆ウンピツ法を示したものである。 八種の点画は、筆順に従って①点「側ソク」、②横画「勒ロク」、③縦画「弩ド」、④はね「趯テキ」、⑤右上がりの横画「策サク」、⑥左はらい「掠リャク」、⑦短い左はらい「啄タク」、⑧右はらい「磔タク」と名付けられ、同時にそれぞれの運筆法の要点を表す語ともなっている。 その八法の詳細は中々興味深い。①「側」は、傾けること。頭を傾けている姿のように書く。②「勒」は、おもがい(手綱と轡クツワを固定するために馬の頭にかける革紐)のこと。抑と同義。力を入れて馬の動きを抑えるように書く。③「弩」は、石弓のこと。しなやかで弾力がある石弓を張るように、縦画の中央部が左に反るように書く。④「趯」は、高く抜きんでるように躍り上がること。躍と同義。うずくまるように力をためてから躍り上がるように書く。⑤「策」は、鞭ムチのこと。馬に鞭でビシッと打つような勢いで書く。⑥「掠」は、掠カスること。女性の長い髪をとかすように、ゆったりと左に曲げながら抜くように書く。⑦「啄」は、啄ツイバむこと。鳥が口ばしで物を啄むように速く鋭く書く。⑧「磔」は、裂くこと、はりつけの刑のこと。裂と同義。肉を引き裂いて刀が骨まで達するように力を入れてじっくりと、特にはらい終わりは力を入れて三角形を作るように書く。以上がその八法である。 この起源は、既に隷書レイショ体の生まれた頃(紀元前)にあったとか、後漢時代の蔡邕サイヨウの考案とか、隋時代の智永チエイの考案とか、唐時代の張旭チョウキョクの考案とか様々であり、確かな創案者は不明である。おそらく唐時代に楷書の様式が定まるにつれて考案されたものであろう。古来より「永字八法」の名で、書法伝授や手習い初心者への指導の便法ベンポウとして用いられてきた。日本には江戸時代に輸入されて流行した。「永」という字を練習することで、他の漢字も上手になると言われている。 |
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